おそらく1991年のお正月早々でした。

経営者向けの新春講演会に参加した父が、興奮ぎみに帰宅しました。こうした講演会は経済の話しばかりでつまらない。本日の先生のようなお話しをもっと聞きたいと言うのです。

その先生こそ、当時、国際日本文化研究センター所長でいらっしゃった梅原猛先生でした。無粋と思っていた父の感受性に驚きつつ心晴れた新春、その秋に父は亡くなりました。

亡父の思い出伴う梅原猛先生が旅立たれ、とてもとても寂しく、もったいない想いでいます。大往生を急がれず、日本の経済人はもとより消費社会に生きる私たち日本人に一般教養としての梅原日本学をまだまだ伝えていただきたかった…。

一方で、先生のご逝去が改元の年であることに運命を感じます。ご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。合掌。

 

日本の深層 縄文・蝦夷文化を探る (集英社文庫)

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