現地5月16日、加州ナパ・ヨーントビルの自宅で、ローバート・モンダイヴィ翁が亡くなられました。享年94歳とのことです。

最高のワインをめざして―ロバート・モンダヴィ自伝 (ハヤカワ・ワインブック)

ナパワインとナパの発展に貢献され、ワインに捧げた人生に敬意を表し、心からの冥福をお祈りしたいと思います。ご長男マイケル・モンダヴィさんはじめ一族の皆様にも心からお悔やみを申し上げます。

98年にマイケルさんを取材したご縁で、ロバート・モンダイヴィ・ファンクラブ・ジャパンを結成しました。「夢の王国」という記事でした。

翁とは、つい にお目にかかることはかないませんでしたが、90歳のお誕生日にはファンクラブから地元名古屋の安藤七宝店の小物入れを差し上げ、喜んでいただきました。

翁は1913年、ミネソタ州に生まれました。両親はイタリアからの移民でした。1936年にスタンフォード大を卒業、1861年の禁酒法以前に創業したチャールズ・クリュッグ・ワイナリーを買い取り、1966年にロバート・モンダヴィ・ワイナリーを建造しました。

フランスの醸造技術を取り入れ、世界一のワインをめざして品質を追及し続けました。ボルドー1級のシャトー・ムートン・ロスチルドとのジョイントによる「オーパス・ワン」、トスカーナのフレスコバルディ家とのジョイントによる「ルーチェ・デラ・ヴィッテ」も造りあげました。

ナパワインの発展のために自社のノウハウを惜しみなく伝えた翁のワイナリーを、人々はモンダヴィ学校と呼んだと言います。

また、翁はナパワイン業界の相互発展を願い、ワイン大使として世界を回りました。さらに、ワインと食のミュージアム『コピア』の開設に尽力したことも知られています。

93年に株式上場を果たしますが、経営方針をめぐる社内の対立から、2004年には飲料企業のコンステレーション・ブランズに売却されるにいたります。

現在、ファミリーの手を離れたロバート・モンダヴィ・ワイナリーではありますが、私が愛するロバート・モンダヴィ・ワイナリーは翁が築きあげた「夢の王国」にほかなりません。私は翁をロールモデルにしながら、私なりの「夢 の王国」を築き、社会にも貢献していきたいと願っています。

ロバートさん、あなたは亡き後も私の偉大なロールモデルです。これからは遠い空から、私の往く道をどうぞ照らし てください。

Tags:

トラックバックURL

コメント

コメント欄では次のタグが使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>