imgp21271「りっちゃん」は20年来の友人です。当時のメンターの紹介で1980年代半ばに初めてお目にかかり、夕食などをご一緒するくらいのお付き合いでしたが、1991年の父のお通夜にもかけつけてくれました。

彼女の職業は歌手。1970年にデヴューして、『愛のきずな』で日本レコード大賞新人賞など数々の賞を受賞しました。足がきれいで、素晴らしい水着姿に魅了された男性も多かったと思います。彼女と出会ったのは『今夜も離さない』がヒットした頃、リサイタルやディナーショーのギャラの金額を聞いて驚いたことをなつかしく思い出します。

そのりっちゃんが長島スパーランドに来場するというので、久しぶりに応援に出かけました。自宅から伊勢湾岸道で約30分、スパーランド内の「湯浴みの島」に入ると、人人人。。。舞台前はおろか、後ろの座卓まで満席です。しかたなく通路に座り込んで、出番を待っていましたら、親切なご夫婦がお席を分けてくださいました。

そして開演。知り合った頃より、うんとふくよかになりましたがキレイ! とても×歳には見えません。ステージから降りて、客席を回るりっちゃん。『思い出まくら』をしっとりと歌う彼女に握手を求めたら、りっちゃんは「(絶句)」、歌詞がとんでしまいました。

昨年11月に知人の店で会って、「2月の長島のステージには来てね」と誘ってくれたのはりっちゃんですよ。まさか…と思っていたのですね。お客さまと音声さん、照明さんにふたりでお詫びをして、ステージを再開しました。こういう素人さん臭い、飾らないところが彼女のキャラであり、人がらそのものです。

「愛のきずな」「今夜は離さない」「函館山から」を経て、エンディングは中島みゆきさんの「ヘッドライト テールライト」。歌手生活40周年をふりかえり、歌い続けたいという想いをこめて、この歌を歌っているというりっちゃん。想いのこもった歌声に本当に感動しました。

日々、TVやメディアの水面を次々と現れては通り過ぎていく、たくさんの歌手たち。わたしたちは通り過ぎた歌手たちをめったに思い出すこともなく、通り過ぎた彼、彼女の多くは歌手という職業を退職しているに違いありません。

りっちゃんはいま、メディアの水面にあまり登場しませんが、相変わらず歌手という職業を愛し、歌手というキャリアを粛々と積み続けています。『ヘッドライト テールライト』を聴きながら、彼女の清々しい生き方に心から感動したのでした。

昨年40周年を迎えたりっちゃん、50周年、60周年に向けていつまでも美声を磨き続けてね。

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