2010年のセミナー始めは、チーム医療さん主催の公開セミナーでした。
一昨日、昨日の1月9日(土)~10日(日)の2日間
東京神田の日本工業大学大学院多目的ホールで行われました。

講師・インストラクターをする人のセミナーファシリテーション実践研修

このセミナーは昨年も同時期に開催、本年は第2回目の開催になりました。
※第1回セミナーについてはこちらから

講師に求められる機能は5つあります。
ファシリテーション(プロセス促進)はそのひとつです。

セミナーにかぎらず、人が集まってグループで活動するところには
グループ活動における時間的なプロセスとともに
メンバーの知情意や行動やグループそのものの変化のプロセスがあります。

そのプロセスを建設的、生産的な方向へと促していく働きかけが
ファシリテーション(プロセス促進)という機能です。

人が集まるところなら、組織、地域、家庭などあらゆる場面で
ファシリテーションは、グループ活動を円滑にする機能として有用です。

中でも教育訓練、学習の場におけるファシリテーションは、学習目標の達成へと
メンバーとグループを促していく機能として欠かせません。

私はこの働きかけを「セミナーファシリテーション」と名付け
プロ講師養成スクールの主要なプログラムとして
「講師をする人のセミナーファシリテーション」を開発いたしました。

ファシリテーションの機能を発揮して、メンバーとグループに対して
上手な働きかけを行うと、メンバーとメンバーとの相互作用が生まれ
グループ内には、ダイナミクス(力動)が動き始めます。

このダイナミクスはグループの状態に影響を与えるとともに
メンバーひとりひとりにも影響を与え、メンバーの変化を促します。

セミナーファシリテーションとは、メンバーとグループに働きかけて
相互作用を生みだし、グループ・ダイナミクスの力を活用して
メンバーとグループの学習目標を達成する機能です。

セミナーに関わらず、そこに参集する人が異なればグループが異なり
相互の関わり、ファシリテーターの働きかけも異なりますから
そこに生まれる相互作用も働くであろうグループ・ダイナミクスも異なります。

私は20年間、コンサルタントとして講師としてグループと関わってきました。
特に2001年に独立してからの10年では、年間150件以上
通算で1500件を超えるグループと関わってきたといえます。

それらの相互作用、グループ・ダイナミクスはすべて異っていて
ひとつとして同じものはありません。
だから、グループは面白いし、難しいのです。
※関連記事はこちら → 『セミナーファシリテーションの難しさと楽しさと』

そして、10年、20年という年月を経た今でも
グループと関わる度にセミナーファシリテーターとしての力不足を感じます。

数年前のドキュメント番組に出演した、マリナーズのイチロウ選手が
「もっと野球がうまくなりたい」と答えるのを見て、とても関心しました。
今は、その心境にとても共感できます。

もっともっと、セミナーファシリテーションが上手になりたい!

チーム医療さんのおかげで、第2回目の開催が実現した
「セミナーファシリテーション実践研修」を今後も継続的に開催していこうと
強く決意した2日間でした。

チーム医療さんとの第3回目のジョイントがとても楽しみです。

そして、ジョイントのみならず、年に数回、セミナーファシリテーションの
トレーニング・プログラムを展開して、講師をする人たちが道場に通うように
トレーニングに参加できるような環境を創りたいとも痛感しました。

そんなわけで、新しい夢が増えた2日間でもありました。

なお、チーム医療さんとは弊社プロ講師養成スクールは1月中に
DVD「プロ講師養成スクール ベーシックコース」も共同でリリースします。
人づくりに貢献する本物の講師を育てる教材として、心をこめて制作しました。

メンタルヘルスの問題やDVなどの問題をはじめ現代社会の歪みを軽減するには
心身の健康を自ら保てる自律的な社会人を育てることが欠かせません。
※関連記事はこちらから → 『学ぶ喜び、育てるゆとり』

組織のみならず学校や地域でも本物の講師たちが活躍し、
人づくりをとおして、健康な社会づくりが実現できればと心から願っています。

<関連図書>

ファシリテーター・トレーニング―自己実現を促す教育ファシリテーションへのアプローチ

職場の人間関係づくりトレーニング

人を助けるとはどういうことか 本当の「協力関係」をつくる7つの原則

※その他の関連図書はこちらから

<基本図書>

ファシリテーション入門 (日経文庫)
今すぐできる! ファシリテーション (PHPビジネス新書)
ファシリテーション 実践から学ぶスキルとこころ
ワークショップ入門 (日経文庫)
ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり(ファシリテーション・スキルズ)
ファシリテーション・グラフィック―議論を「見える化」する技法 (ファシリテーション・スキルズ)

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2 Responses to “プロ講師に求められる5つの機能 ~セミナー講師レポート~”

  1. […] プに働きかけて 相互作用を生みだし、グループ・ダイナミクスの力を活用して メンバーとグループの学習目標を達成する機能です。 ※詳しくはこちらから → 人材開発プロデュース事典 […]

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