悠木 そのま on 2月 14th, 2010

略称サンプロで知られる『サンデープロジェクト』

TV朝日系で日曜10:00~11:45に放映されている報道・政治討論番組に
1/14、大塚耕平さん(内閣府副大臣)が出演。与謝野馨さんと討論しました。

討論のテーマは「日本の経済成長 回復軌道へ?」らしかったのですが
前裁き(?)として、与謝野氏の「鳩山総理無心発言」について
お二人が口角泡を飛ばす大口論(あえて議論とは言わない)を繰り広げました。

ファシリテーションの専門家としては、二人の口論の場面は
不可思議な光景であり、腹立たしさも感じ、ひと言述べたくなりました。

大塚さんは一貫して「事実に基づく発言を」とお願いをしているのに
与謝野さんは、これを受け入れるとも入れないとも回答することはなく
頑として、「鳩山総理はお母さんからお金をもらった」と言い続ける始末。

大塚さんが友人であるという、身びいきの欲目を差し引いても
「事実」に基づかず、刑事罰にも関わる国会質問をするなどナンセンス!

大塚さんは野党時代から、与党側(当日)の与謝野さんのことを褒めていて
その与謝野さんのあの態度には、とてもがっかりしているに違いないことが
「与謝野さんともあろうお方が・・」という言葉から伺われる気がしました。

そして、政治家もファシリテーションを勉強しないと、議論にならない!

ファシリテーションとは「促進」と直訳され、会議やセミナーにおいて
その進行や人々の知情意のプロセスを促すことを意味します。

そして、ファシリテーションの分野には、プロセスに対する概念として
コンテンツ(話題、内容、テーマ)というキーワードがあります。
※詳しくはこちらから

大塚さんは「事実を提示して、国会で質問をしてください」と
質問の仕方について言及=プロセスに関わる提案をしています。

一方、与謝野さんは「総理はもらったに違いない」と
今般の話題=コンテンツに関することばかり述べているうえ、しかも推測。

そもそも、この手の番組はコンテンツばかりを述べる出演者たちの
「推測」のデパートであり、議論のプロセスに配慮しながら
議論を深め、建設的な結論を創りだそうとするプロセスが見えません。

推測と推測で、ケンカ並みの討議をふっかけ合うのは、何のため?

お互いに人の話しの本質をつまもうとせず、人の話しが終わらないうちに
われ先に言いたいことだけ述べて、議論がキャッチボールになっていません。
大きな声の人、耳障りにおいてインパクトのあることを言った者勝ち!
異論を唱える相手をやりこめるだけが、そのプロセスに思えて不快です。

人のケンカを傍観させ、愉快痛快を味あわせることが本意なのでしょうか?

時々、知り合いが出演する時だけ、やっとの思い(笑)で見ている次第です。

ま、これらの番組の本質は報道ではなく、エンターテイメントであり
大衆の笑いを誘い、体制への反抗心を投影し扇動する番組づくりをして
視聴率をあげて、TV局側の営利目的を達成したいということなのでしょう。

とはいえ、こうした番組の影響力を鑑みれば、もう少し建設的な議論の場面を
人々、特に子どもたちに見せて欲しいものです。

政治家には議論の作法として、ファシリテーションの基本スキルを教えたい!

ファシリテーションの基本スキルは、人と人が共同し協働して生きていくために
必要なコミュニケーションスキルであり、とても基本的なことがらばかりです。

■人の話しは真意をつかむまでよく聴く
■最後まで聴いて発言する
■相手の発言のポイントを反復したり質問したりして、相互の理解を確かめる
■相手の気持ちも受け止めながら議論する
■相手や相手の発言をやりこめるためではなく
建設的な結論を一緒に探し、創ろうとして発言する

ついでながら、ファシリテーション研修に参加してくださる学習者の方から
「サンプロ(朝までTV)の田原総一朗さんはファシリテーターですか?」と
質問されることが度々、あります。

田原さんは、ファシリテーターとしての役割を果たしている場面もありますが
基本的には、ファシリテーターというよりはコメンテーターであり
コメンテーターがたまたま、討議の進行役をかねているのだと思います。

ファシリテーターは討議の進行=プロセスに責任を持ち
その結果として、メンバーによる建設的課題達成を支援する人です。

ファシリテーターも時には、自論を述べることもありますが
自論によって、討議の進行をコントロール(統制)はしません

田原さんは自論によって、討議の進行をコントロールしていますから
ファシリテーターというには、その条件を満たしていないと思います。

余談はさておき、報道・政治討論番組にひと言!

TVは公共的なかつ日常的な視聴覚教材になっていますから
人々の思考のパターン、コミュニケーションのパターンを知らず知らずに
作り上げてしまうものです。

できるなら、「ウケる番組」ではなく「真実や本質にせまる番組」づくりに
もっと力をいれて欲しいと、痛感している昨今です。

視聴者である私たちも、事実が何かをしっかり見定めて
事実から適切な仮説を提示し合い、検討し合いながら
真実をつかむ眼や耳を培っていきたいものです。

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悠木 そのま on 2月 12th, 2010

バ ンクーバーオリンピックが始まりました。
日本勢はもちろんのことですが、あるアスリートを応援しています。

それは、ノルディックスキージャンプのシモン・ アマン選手
愛称シミーは「スキー界のハリーポッター」と呼ばれ、確かに似ています。

幼少頃、体格に恵まれなかったためにアル ペンスキーの大会に参加できず
たまたま、体格の条件のないジャンプの大会に参加して、優勝!
それが11歳のときです。

1998年、16歳で出場した長野オリンピックでしたが
ノーマルヒル 35位 ラージヒル39位で終わりました。

その後、ソルトレークシティのオリンピックでは
身長172cmという体 格的なハンディを乗り越えて
ノーマルヒル、ラージヒルヒルともにゴールドメダリストになりました。

そして、今年のバンクーバーでも金色のメダルが期待されています。

そうした成果もさることながら、真に感銘を受けるのは
アマン選手の彼のスキーへの想いです。
そして、その想いが彼のキャリアの源泉になっているということです

彼は、自分のことを「フライアー」と呼んでいます。
「風はともだち」というくらい、飛ぶこと が好きで
飛ぶために生れてきたと語っています。

映像でみるかぎりでも、風になった時の彼の表情は最高です。
彼が金メダルをめざすということは、風と友だちになるということ。
風ともっと友だちになるために、ジャンプに挑み続 ける情熱が
彼のキャリアをいつのまにか築いているのです。

大好きなことに夢中になれる力。
大好きなことを極めるために試行錯誤できる力。
それを継続できる力。
失敗を恐れない勇気。

キャリアカウンセリングの理論家として知られ
日本のビジネス界でもよく知られるJ.クルンボルツ先生は
成功者はおしなべて、5つのスキルを有すると述べています。

探究心
粘り強さ
柔軟性
楽観性
リスクテーキング

スキー界の魔法使いのキャリアづくりの源泉と
これらの5つのスキルには通じるものがあると思うのは私だけでしょうか。

<補>
シモン・アマン選手はバンクーバーオリンピックでも
ノーマルヒル、ラージヒルで金メダルを受賞しました。

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悠木 そのま on 2月 3rd, 2010

謡曲「高砂」で知られる海辺の町でよっこちゃんは生まれました。

1歳で母を亡くし、5歳で病気の父と別れて、祖母に引き取られ
兵庫県北部の村岡町(現:香美町)に移り住み、やがて兵庫を離れた
よっこちゃんには、高砂の生家を訪れる機会はありませんでした。

そのよっこちゃんが、75年ぶりに高砂を訪ねました。

よっこちゃんのお父さんはお坊さんでした。
尾張の商家から京都の佛教大学へ修業に出て
ご縁があって、高砂のお寺の住職になったのでした。

よっこちゃんは毎朝、お父さんに手をひかれて
高砂の浜を散歩したそうです。imgp14952

近くには神社があり、そこに翁と姥の像があった
…と、よっこちゃんは言うのです。

その記憶を頼りに、高砂の町を歩くよっこちゃん。

高砂神社で手を合わせ、老夫婦の像を探しますが
信徒会館の外壁に大きな絵が描かれているだけです。
神社を出て、海岸へと向かうものの
埋め立てられた海は、工場の陰に隠されて
水面のかがやきの一条すら見えません。

産業道路と並行する路地を入ると、お年寄りが網の手入れをしていて
今でも、漁業を営む人がいることが分かります。
そして、この路地がかつて海岸沿いの漁師町であったことも…

幼い頃、漁師さんが漁の帰りがけにお寺の厨を立ち寄っては
獲れたお魚を置いていってくれたことを思い出します。

やがて、新しい住宅地が並び、変わってしまった街並みにimgp1500
よっこちゃんは生家を探すのをあきらめ、駅へ戻ることに。

広い通りでバス停を探すと、白い高札が目にとまりました。
「八田山 月西寺」

民家のように見えましたが、どうやら、お寺のようです。

高札には、江戸城を築いた太田道灌の末裔とされる月西上人が
全国行脚に身を託した後、東山天皇の時代、宝永4年2月28日から
法然上人ゆかりの高砂の地に定住。
八田治郎太夫の居住跡の庵を結んで、庶民とともに念仏し
粗食に甘んじ、精進し、正徳6年2月28年に遷化したと書かれています。

その高札の陰に隠れるように、ひっそりと蘇鉄が…imgp1512

よっこちゃんの脳裏に、記憶のピースが
ジグゾーパズルのようにつながっていきます。

数年前に亡くなった兄(戸籍上は従兄)から
高砂の生家の庭に植えられていたという
蘇鉄の写真を見せられたことがあります。

よっこちゃんは、75年ぶりに
生家に戻ってきたのだ、と実感しました。

高札には、蘇鉄は法然上人のお手植えであり
天空月西上人の直筆6字名号などの遺品が
この寺に残されていることが記されています。

亡き父 亀村弁説さんはこの寺に奉職するために
たくさんの私財を費やしたとのことです。

にもかかわらず、病気療養中の尾張の実家で息を引き取った
弁説さんは、この寺にどのような思いを託し
どのような思いを残し、この世を去っていったのでしょうか。

亡き母 亀村千鶴子さんが生を授けてくれた生家に
やっと戻れたよっこちゃん。
この3月、81歳の春を迎えます。

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悠木 そのま on 2月 1st, 2010

キャリア教育の効果的な指導内容・指導方法や産業界・関係団体等との
連携の在り方について検討するとともに、高等学校のキャリア教育の一層の
充実をはかることを目的とする「キャリア教育推進会議」が開催され
委員として参加いたしました。

<平成21年度キャリア教育推進会議>

主催:愛知県教育委員会
日時:2010年2月9日(火) 14:00~16:00
場所:愛知県三の丸庁舎 会議室
議題:
(1)「高等学校におけるキャリア教育の在り方に関する調査研究」について
(2)高等学校におけるキャリア教育推進の在り方について
(3)その他

議長である蒲郡高校の白井 満校長先生の議事進行のもと
まず、守山高校、杏和高校、内海高校、高浜高校、蒲郡高校の5校から
キャリア教育推進モデル事業としての取り組みについて発表がありました。

その後、各委員から「キャリア教育の在り方」について意見が求められました。
私へのリクエストは、高校へのキャリアカウンセリングの導入についてでした。

7年間にわたる石川県金城短期大学での取り組みに基づき
カウンセリング的な関わりを取り入れ、生徒の自己決定を促すことができると
生徒の離職予防や職場適応につながるのではないか<という私見を述べました。

委員のひとり、連合愛知の副事務局長 山口 建さんからは
連合愛知さんと愛知県経営者協会さんの取り組み
「社会に出る若者のための労使共同事業」が紹介されました。

2つのプログラムがあり、ぜひ、活用して欲しいとのことです。

「高校教師のための企業見学」(愛知県経営者協会 企画海外グループ)
「高校生のための労使出前講座」(愛知県教育委員会 高等学校教育課)

高校の先生が会社や工場の見学するのを受け入れたり
学校の授業に、社員を無償で派遣する事業をされているとのことです。

最後に、守山高校の太田 博道校長先生からは
進学中心の高校ではキャリア教育が遅れている傾向があり
次年度は普通科高校でも、キャリア教育の推進を図っていきたいとの
コメントがありました。

まさしく!

キャリア教育=就職指導ではなく、生き方、働き方についての選択や
意思決定を支援を促す教育ですから、進学校にも必要です。

生徒自らが、現時点での自らの興味、能力、価値観をふまえて
それらにフィットしそうな生き方、働き方を展望しながら
現在の選択を自発的に行うよう、支援することは
学校のみならず、人生の先輩である大人たちの役割です。

さて、各校の在校生の特徴をふまえた取り組みは、とても興味深いものでした。
熱が入って、持ち時間を越える発表が続出!
学校の先生はとても多忙と聞きますので、その間隙をぬっての活動です。

きっと、多大な手間暇、ご苦労がおありだったでしょうから
発表される先生方の想いは一塩にちがいなく、熱が入るのももっともです

発表に関わる質問が求められると、NPO関係者が
キャリア教育に関わる今後の予算どりについての質問をしました。

場内の空気が少しだけ揺らいだ感じがしました。
意外な質問だったということでしょうか

要するに、19年度から21年度までの3年間にわたるモデル事業では
発表した5校での取り組みに終わっており、5校のような活動を広げるには
さらなる予算が必要で、今後はどうなるのかという問い合わせのようでした。

これについては、公的サービスに関わる現場を垣間見るようになり
ちょっとした見解をもつようになりましたので、私からは意見を述べました。

それは、5校の取り組みは有意義なものではあるけれども
国のお金=血税を使って、3年間の試行期間を経たわけですから
この後は、学校と家庭と地域が手弁当で引き継ぐべき、と私見です。

支援といっても、レスキュー的な支援と、ヘルプとしての支援があります。

自分ではできないことを助けるのがレスキュー。
たとえば、災害やDV被害の救済です。

誰かが自分でできるようになることを助けるのがヘルプ。
自立支援と呼ばれる公的サービスなども、これらに当たるでしょう。

キャリア教育への予算配分は、ヘルプ的な支援といえますから
予算があるうちに、関係者がノウハウを学び、身につけて、自立する
=経済的負担も含め、学校や家庭、地域でキャリア教育を行っていく
というのが、本筋の姿といえます。

たとえば、キャリア教育といっても、日常的な躾なども含まれており
これは先生や家庭、知識社会で子どもたちに教えることができますし
専門的な知識が必要なプログラムもありますが、内容や指導方法を学べば
指導の専門家である先生たちで十分、対応できるものがほとんどです。

すでに、5校の取り組みが事例としてあるわけなので
他校が独自のやり方、進め方を考え、導入していけるはずなのです。

5校の先生方には、お手数ですが、先行者として手ほどきを惜しまず
モデル事業体に付随する責任をお果たしいただくことにはなるでしょう。

ニート、フリーター、若年者や新卒者の未就業などの就業問題と
キャリア教育をつなげて、キャリア教育=セィフティネット扱いをして
恒常的に血税から予算をとっていたら、国民の首が絞められるばかりです。

もちろん、不景気、失業から通学ができない、給食費が払えない生徒に対し
福祉的な施策を手当てするのは、不可欠なことです。
そして、こうした生徒が就業上の不利益を被らないよう
「特殊なニーズを持つ青少年」への支援としてのキャリア教育も不可欠です。

そして、こうした難しい支援のノウハウですら、関係者が習得し合い
自立的なサービスをめざしていくのが、健全な市民感覚だと思います。

私も地域の一員として、地域の子どもたちのキャリア教育を行わねばと痛感。
うるさいおばさんとして、子どもたちの「躾」に口を出したりしましょうか(笑)

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悠木 そのま on 1月 29th, 2010

本日午前の閣議後の会見において、川端達夫文部科学相は
横綱朝青龍関が初場所中に酔って暴行したとされる問題で
事実関係について日本相撲協会に報告を求めていると述べました。

そして「事実ならば、横綱という責任ある立場では、極めて残念な行動」
「協会が国技の責任を踏まえ、適切に対処してほしい」と強調したとも。

人を育てる仕事をする者として、朝青龍の言動はもとより
強い横綱=お金になる横綱を大目にみているらしい協会の姿勢には
私憤、公憤を感じていました。

強ければ何をしてもよい、お金を稼げば何をしても許されるという姿を
マスコミをとおして、子どもたちは知らず知らずに見続けているのです。

若い人たちは、ゆがんだ価値観を刷り込まれているのではないか
若い人のみならず、一生懸命に努力をしたり、真面目に生きていくことが
ばかばかしいというような代理学習をする人もいるのではないか
杞憂かもしれないけれども、そんな風に思えてならないのです。

「気品の源泉、知徳の模範」とは福沢諭吉先生の言葉です。

相撲が「国技」であるならば、相撲協会、相撲業界には
「国技の責任」を果たすために、ただ強いばかりではなく
気品ある、知徳の模範たるふるまいのできる力士の育成を
期待したいものです。

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悠木 そのま on 1月 23rd, 2010

世界の最貧国と言われるハイチを地震が直撃しました
そのハイチをあなたの1クリックが救います

あなたの投票によって、care2!のスポンサーたちが
Oxafamの給水活動などに対して経済的支援をする仕組みであり
あなたは金銭的な負担なく、ハイチを支援できます

ワンクリック=1票!
1日1回、毎日、投票できます!

1クリックでハイチを救援しましょう!
care2への投票はこちらから

PS.
Oxafomへ寄付することもできます
寄付する場合にはこちらから

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悠木 そのま on 1月 22nd, 2010

白山商工会議所さんのお招きで、段取り力開発セミナーを実施しました。

平成21年度 産学連携事業 人材育成塾 第2回
達人に学ぶ! 仕事がはかどる段取り術

日時:1/22(金)10:00~15:00
会場:白山商工会議所 会議室
1.達人に学ぶ 段取りの基本習慣
2.段取り脳をつくる
■チラシのダウンロードはこちらから
主催:白山商工会議所金城大学短期大学部

段取り力開発セミナーは2007年にリリースして早々
産能マネジメントスクールさんが公開セミナーとして採用してくださり
以来、企業内セミナーとしてもたくさんの引き合いのあるセミナーです。

白山商工会議所さんの人材育成塾を開講するにあたり
トレーニング中心の6時間セミナーのエッセンスだけを取り出し
講義と演習中心の4時間セミナーに圧縮いたしました。

トレーニング中心でなくても、学習効果があることが分かり
今後は短時間のセミナーや講演もお引き受けできることを確信。
段取り力開発プログラムの展開にとって、革新的な機会になりました。

仕事が楽しいと、人生が楽しい!

仕事を効率的のみならず効果的に進めることによって
仕事が楽しくなるとともに、人生全体が楽しくなることを願って
このプログラムをますます展開していきたいと思うのです。

■「仕事がはかどる 段取り術」のチラシのダウンロードはこちらから

■記事「段取り力開発セミナー その1」はこちらから

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悠木 そのま on 1月 15th, 2010

金融庁 東海財務局主催「地域金融シンポジウム」に参加しました。
*開催結果はこちらから(開催されましたのは1/15(金)です)

打ち合せと打ち合せの狭間の時間、1時間強の滞在です。

元日銀マンで現内閣府副大臣の大塚耕平さんが出席され
基調講演とシンポジウムを担当をされるというので
大切な友人への”義(理)”を大切にしたくて伺いました。

が、思いほか、有意義な機会になりました。

というのも、大塚さんの基調講演はたったの30分。
「基調講演」というには、ボリュームの面で看板に偽りあり
という感もありましたが、大塚さんのご挨拶に感銘を受けました。

「大塚副大臣には、わざわざ東京からお越しいただき…」という
司会者の紹介に対し、大塚さんは「今日は、私も主催者の立場」であり
「来場の皆さまこそ、わざわざご参加いただき、ありがとうございます」と
主催者側の代理人として、ご挨拶をされたのです。

ご本人いわく「こうした慣行は改めなければいけない」

目からうろこが落ちるというのは、こんな時こそのフレーズでしょうか。
仕事がら国の予算を使って開催される集まりに参加することは多々あり
閣僚の「ご挨拶」はさんざん聞いてきました。

主催者は身内ともいえる閣僚を、衆目集まる場において
下にも置かぬ扱い、参集した参加者は二の次(?)
私にも、閣僚が上に持ち上げられて当然という意識があり
この光景を不思議とは思っていませんでした。

しかしながら、国の機関が主催する集まりであれば
閣僚も主催者の一員、ホストとしての務めを果たして然るべきです。

閣僚を迎えた職員たちの気持ちは理解できるものの
やはり、集客転倒はいけません。

素晴らしい気づきをいただいたことが嬉しくて
黙って辞去するつもりを変更、大塚さんにお別れを告げに伺って
「ようぉ」とばかりに挙げてくださった掌にハイタッチ!

お立場をふまえ、そんなことをするつもりはなかったのに
そんな風にしたくなる気もちがいっぱいのお別れ際でした。

まるで封建時代のような「慣行」を国政の中から改めてください!
私たちも自立し、自律した国民として外からの改革を進めていきます!

開催結果には、大塚耕平さんのお名前が載っていませんので
主催者が大塚さんのお気持ちに応えて、掲載からはずしたのでしょう。

ついでながら、本会は東海財務局が地元の金融機関の取り組みを
表彰するための表彰式兼発表会として開催された集まりでした。

発表会については、成り行きで拝聴することになった次第ですが
こちらにも思いもかけないほどの感銘を受けました。

地元の金融機関がそれぞれいろいろな工夫、営業努力をされていて
その営みが地域の産業振興に貢献しているのですね。

国の政策やお金をいかに活かすかは、それを託された活動主体の
意識と意欲と智恵にかかっていることをつくづく痛感しました。

国政がまた近くなりました。

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2010年のセミナー始めは、チーム医療さん主催の公開セミナーでした。
一昨日、昨日の1月9日(土)~10日(日)の2日間
東京神田の日本工業大学大学院多目的ホールで行われました。

講師・インストラクターをする人のセミナーファシリテーション実践研修

このセミナーは昨年も同時期に開催、本年は第2回目の開催になりました。
※第1回セミナーについてはこちらから

講師に求められる機能は5つあります。
ファシリテーション(プロセス促進)はそのひとつです。

セミナーにかぎらず、人が集まってグループで活動するところには
グループ活動における時間的なプロセスとともに
メンバーの知情意や行動やグループそのものの変化のプロセスがあります。

そのプロセスを建設的、生産的な方向へと促していく働きかけが
ファシリテーション(プロセス促進)という機能です。

人が集まるところなら、組織、地域、家庭などあらゆる場面で
ファシリテーションは、グループ活動を円滑にする機能として有用です。

中でも教育訓練、学習の場におけるファシリテーションは、学習目標の達成へと
メンバーとグループを促していく機能として欠かせません。

私はこの働きかけを「セミナーファシリテーション」と名付け
プロ講師養成スクールの主要なプログラムとして
「講師をする人のセミナーファシリテーション」を開発いたしました。

ファシリテーションの機能を発揮して、メンバーとグループに対して
上手な働きかけを行うと、メンバーとメンバーとの相互作用が生まれ
グループ内には、ダイナミクス(力動)が動き始めます。

このダイナミクスはグループの状態に影響を与えるとともに
メンバーひとりひとりにも影響を与え、メンバーの変化を促します。

セミナーファシリテーションとは、メンバーとグループに働きかけて
相互作用を生みだし、グループ・ダイナミクスの力を活用して
メンバーとグループの学習目標を達成する機能です。

セミナーに関わらず、そこに参集する人が異なればグループが異なり
相互の関わり、ファシリテーターの働きかけも異なりますから
そこに生まれる相互作用も働くであろうグループ・ダイナミクスも異なります。

私は20年間、コンサルタントとして講師としてグループと関わってきました。
特に2001年に独立してからの10年では、年間150件以上
通算で1500件を超えるグループと関わってきたといえます。

それらの相互作用、グループ・ダイナミクスはすべて異っていて
ひとつとして同じものはありません。
だから、グループは面白いし、難しいのです。
※関連記事はこちら → 『セミナーファシリテーションの難しさと楽しさと』

そして、10年、20年という年月を経た今でも
グループと関わる度にセミナーファシリテーターとしての力不足を感じます。

数年前のドキュメント番組に出演した、マリナーズのイチロウ選手が
「もっと野球がうまくなりたい」と答えるのを見て、とても関心しました。
今は、その心境にとても共感できます。

もっともっと、セミナーファシリテーションが上手になりたい!

チーム医療さんのおかげで、第2回目の開催が実現した
「セミナーファシリテーション実践研修」を今後も継続的に開催していこうと
強く決意した2日間でした。

チーム医療さんとの第3回目のジョイントがとても楽しみです。

そして、ジョイントのみならず、年に数回、セミナーファシリテーションの
トレーニング・プログラムを展開して、講師をする人たちが道場に通うように
トレーニングに参加できるような環境を創りたいとも痛感しました。

そんなわけで、新しい夢が増えた2日間でもありました。

なお、チーム医療さんとは弊社プロ講師養成スクールは1月中に
DVD「プロ講師養成スクール ベーシックコース」も共同でリリースします。
人づくりに貢献する本物の講師を育てる教材として、心をこめて制作しました。

メンタルヘルスの問題やDVなどの問題をはじめ現代社会の歪みを軽減するには
心身の健康を自ら保てる自律的な社会人を育てることが欠かせません。
※関連記事はこちらから → 『学ぶ喜び、育てるゆとり』

組織のみならず学校や地域でも本物の講師たちが活躍し、
人づくりをとおして、健康な社会づくりが実現できればと心から願っています。

<関連図書>

ファシリテーター・トレーニング―自己実現を促す教育ファシリテーションへのアプローチ

職場の人間関係づくりトレーニング

人を助けるとはどういうことか 本当の「協力関係」をつくる7つの原則

※その他の関連図書はこちらから

<基本図書>

ファシリテーション入門 (日経文庫)
今すぐできる! ファシリテーション (PHPビジネス新書)
ファシリテーション 実践から学ぶスキルとこころ
ワークショップ入門 (日経文庫)
ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり(ファシリテーション・スキルズ)
ファシリテーション・グラフィック―議論を「見える化」する技法 (ファシリテーション・スキルズ)

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悠木 そのま on 1月 4th, 2010

今日は仕事始め

2010年の仕事初めでもあり
弊社にとっては設立10周年の仕事初めでもあります

人材育成という道を拓いてくれた職場を退職して
『夢づくり、人づくり』をコンセプトに開業した当時は
キャリアカウンセリングとキャリア開発のワークショップを基軸にして
個人の夢づくりを支援するプログラムを展開したいと考えていました

プログラムの名前は「ドリーム・フォーカス」

この時にはまだ、個人向けのキャリア支援プログラムのマーケットはなく
「ドリーム・フォーカス」の展開をあきらめて、企業様に対して
トレーニング&コンサルティングを提供し始め、10年間の息をつないできました

新しい10年への節目を迎え、初心の志に立ち戻ってみると
ひとりひとりの夢がフォーカスされる社会とは程遠いことに愕然とします

お正月休みの2日に、NHKワールドプレミアム
初春トーク『宮崎駿・養老猛 子どもがいきいきする』が放映されました

心に残ったのが、スタジオジブリの社内保育園

ここには、保育園だというのに階段があり、はしごがあり、穴が空いていて
畳や床の間や障子が入っているような不思議な建物で
庭には山や大きな石や、ぶつかると痛そうな石の階段や砂の坂道や
それから落っこちそうな池があるのだそうです

そして、5歳にも満たない子たちが頃が地落ちそうな坂から
決して落ちたりしない姿を見て、ジブリの人たちは大そう驚いたとか

子どもたちには生きる力があるのだとつくづく痛感

宮崎監督はまた、新入社員が年長の社員にネットリと染まらないよう(笑)
新人だけの分室を作ったというエピソードも紹介されていました

社会の仕組みや先達であるはずの私たちが
子どもや若い人たちの力を奪っている・・・

おとそ気分ながらも、人づくりの足元を見つめ直したお正月でした

人材開発プロデューサーとしてますます、人づくりをとおして
個人と組織の夢づくりをサポートするのみなららず
困難な時代の国づくりにわずかながらでも貢献したい・・・

開業の初心である夢づくり、人づくりを再考しながら
新たな展開をめざす年にするための1歩を踏み出す本日です

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