悠木 そのま on 3月 18th, 2009

キャリアとは、「生涯または生涯のある時期における、職業をはじめ人生の役割に伴う諸経験の蓄積的軌跡(2007,犬塚)」です。

私は現在、人材開発プロデューサーという職業上の役割をもち、その経験の蓄積によってキャリアを創り続けています。その前には経営コンサルタント、さらにその前にはコピーライターであった私の半生をふりかえってみると、ふと、キャリアの縦糸ともいえるライフロール(人生の役割)があることに気づくのです。

それは「作家」です。

このライフロールは私にとって、創造の源泉であり、私という存在を鏡写しにするのにとても役立ってきました。それなのに、私はこのところ、作家というライフロールを少しおざなりにしています。

そのことに気づかせてくれたのが、ウェブコンサルタント大川リエさんの「オンライン情報発信」のワークショップでした。3月15日(土)、弊社プロ講師養成スクール ベーシックコースの第2回修了生研究会として開催されました。

オンラインの知識を学ぶのみならず、オンラインで「何を発信するか」をじっくり考えるワークショップに参加して、私には「作家」というかけがえのない役割があることを思い出したのです。インスピレーションがすっかりインスパイアされ、3つ目のブログを立ち上げることにしました。これまでに書き散らした作品たちを公開するためのブログです。

想いが薄れないうちに…と、仕事の合間をぬって作業をして、3つ目のブログはすでにオンライン上にあります。

タイトルは『夢づくりの王国

一番目の記事として迷わず、”その時、ワインを飲みほして ~心はいつも「ローマの休日」~”を選びました。これは、2002年のクリスマスに書いたUFJ銀行サイト用の記事であり、映画『ローマの休日』をひとりの女性のキャリア選択と自立の物語という視点から語ったものです。

この記事を皮きりに連載化を図ろうとして、2作目~父たちに捧げる「仮面の男」~を書きました。が、これは採用されませんでした。

気持ちが先行して筆が追いつかず、出来栄えに納得できませんでしたので、採用されなかったのはもっともです。この2作目を7年ぶりに改訂し、これもすでに『夢づくりの王国』に投稿しました。改訂によって、納得のいく出来栄えになりました。

こうして少しづつ、バックナンバーのほこりを払い、新しい作品として掲載していきます。そのことによって、私は作家としてのライフロールを生きる、作家としての人生を歩むことができるでしょう。

ブログそのものは、ガウディの建築物のように永遠に工事中になるかもしれませんが、それもまた楽しい…。いつ完成するともしれない『夢づくりの王国』、私の大切な王国を営々と建国する喜びを生涯、味わっていきます。

みんなのキャリアデザイン―なりたい自分になるために

キャリア形成―個人・企業・教育の視点から

NLPテクニック成功のプロセス―意欲を引き出す・コミュニケーションを変える

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社長島耕作 1 (1) (モーニングKC)」作者の弘兼憲史さんの講演会に参加しました。(主任・係長時代も描かれていることですが)課長だった島耕作を社長へと育て上げた弘兼さんによれば、スーパーサラリーマンの条件は3つだそうです。

●コメントができる
●段取りが上手い
●物真似が上手い

スーパーサラリーマンの様々なコンピテンシーの中から、この3つを選ばれた弘兼さんはさすがです。多くの人はスーパーサラリーマンの条件といえば、部下を使うのが上手いとか、根回しが上手いとか、折衝交渉が上手いとか、おおむね対人関係の能力の高さをあげるでしょう。

確かに、対人関係力はビジネスパーソンにとって不可欠の能力とはいえ、それは必要条件であり十分条件ではありません。つまり、保有していて当たり前ということ。ないほうが問題で、保有しているからといってスーパーな条件にはなりません。

対人関係力だけで生き抜いている管理職もいないわけではありませんが、プラスアルファのコンピテンシーを備えているからこそ、スーパーと呼ばれるわけです。弘兼さんはプラスアルファから3つをリストアップされているわけですね。

コメント力…スーパーだからこその広い視野、高い視点、深い識見、鋭い洞察力、冴える直観力など。これらの力を用いて、ある事柄を解釈し、咀嚼し、エッセンスをつかんで語れば、それがコメント力として発揮されます。

段取り上手…「段取り八分」という言葉を知っていても、これができないビジネスパーソンは多いものです。一方、スーパーサラリーマンは目先の仕事ばかりに追われることなく、将来のために着々と新しい仕事、難しい仕事、まとまった仕事を仕掛けていきます。切り替えが早いので、プライベートの時間も心から楽しんでいます。

参考:段取り力を高める 産業能率大学通信講座

物真似上手…学ぶは真似ることと言われるとおり、物真似(モデリング)は学習メソッドの原点です。スーパーサラリーマンは物真似上手だから、大方の仕事を上司、先輩などの真似をして覚えてしまいます。一から十まで手取り足取り教わらなくても、自力で効率よく仕事を習得できるのです。

弘兼さんの3つの条件が唯一の正解ではないかもしれませんが、必要条件を超える十分条件のうちで欠かせないものであることは疑う余地がありません。サラリーマンにかぎらずビジネスパーソンは、コメント力、段取り上手、物真似上手の3つを意識しながら、日常を過ごしたいものです。

なお、講演は中部マーケティング協会さん主催「第40回中部マーケティング会議」にて拝聴いたしました。中部財界はもとより一部上場企業のトップを講師に招き、千人を超える来場者を迎える一大イベントです。毎年楽しみにしているものの、仕事の都合で参加できない年も少なくありません。本年は、中部マーケティング協会さんが50周年を迎えられる節目の年でもあり、日ごろからお世話になっている盛田 宏先輩(㈱イズミック代表取締役社長)が実行委員長ということもあり、参加いたしました。40年前に開催された第1回会議では、盛田先輩の父君が実行委員長を務められたそうです。二代にわたる月日を経てきた会議のキャリアにも小さな感慨を覚えた1日でした。

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悠木 そのま on 3月 6th, 2009

カウンセリングを学んだ人、行っている人なら、カウンセリングにおいて自己一致していることがいかに大切であるか、身にしみていることでしょう。

カウンセラーが自己一致していればこそ、クライエントとの関係が生まれ育ち、その関係に支えられて、クライエントは自ら問題を解決したり課題を達成したり、成長を遂げていくとともに、カウンセラー自身も人として専門家として成熟していけるものです。

プロ講師養成スクール「講師のためのセミナープレゼンテーション」(2009年3月1日開催)を主催して、参加者にぜひ学んでいただきたいと祈るような気持ちになったのは、講師:伊藤啓子先生の自己一致ぶりでした。

先生のインストラクションに説得力があるのは、自己一致しているからにほかなりません。言っていることとやっていること、考えていることにずれがなく、真実の言葉であるので思いが伝わり、参加者は心と体を動かされてしまいます。

学校の先生、研修講師はもとより上司から親まで、教育や育成に関わる人たちに求められる最大のコンピテンシーは、自己一致といえるかもしれません。いやいや、これをコンピテンシーと呼ぶのは的はずれです。自己一致とは存在そのものにほかなりませんから・・・

しかしながら、私はあえて、自己一致をコンピテンシーと呼びたいのです。なぜならば、自己一致がコンピテンシーであるならば、伊藤先生のような優れた先人をモデリング(真似)して、自己一致というコンピテンシーを習得していけるはずだからです。

伊藤先生のセミナーのクロージングの言葉は、「自分らしく存在する勇気」。自分らしく存在する勇気とともに、自分らしく存在するための意図的訓練を教育者、指導者は続けていきたいものです。

プロ講師養成スクールの次回の公開セミナーは「質問力を強化する! 講師をする人のセミナーコミュニケーション」。担当は、チーム医療代表取締役、NLPトレーナーでもある梅本和比己先生です。

梅本先生も自己一致の達人です。質問力はもとより、自己一致というコンピテンシーについてもモデリングしていただければと願っています。

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伊藤啓子さんは憧れの先輩です。もう20年も前からお近づきになりたい!と思いつつ、昨年までずっとご縁がなくて。。。でも、一昨年、ふたりの師匠である岡野嘉宏先生の沖縄のワークショップで再会。先生が亡くなった後、まるで先生のお引き合わせであるかのように、とっても親しくなりました。

啓子さんは還暦+1というわけで、セレブリティホテルめぐりやら、美術館めぐりやらに気持ちが移っていらっしゃるご様子なのですが、その素晴らしい講師としてのスキルを引き続き、社会のために活用していただかねばと、弊社プロ講師養成スクールでは「啓子先生によるプレゼンセミナー」を企画いたしました。

題して、「講師をする人のセミナープレゼンテーション」

3/1(日)、おかげさまで大好評のうちに終了! 参加者の皆様、ご感想はトラックバックでお知らせいただければと思います。

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ピープルスタッフさんと当NPO法人キャリアデザインフォーラムが共催して、第6回中部キャリアカウンセリング研究大会を開催いたしました。

テーマ:「構成主義的キャリアカウンセリングとポジティブ心理学」
講 師:宗方比佐子氏 金城学院大学人間科学学部心理学科 教授

3時間にわたるお話のエッセンスを紹介しつつ、小さな提案をしてみますと…

◆提案1:「構成主義的」と「社会構築主義」の混乱に注意しよう!

Career Construction Theoryは、M.L.Savickasが提唱した職業的発達とキャリアカウンセリングのための理論です。この流れをくむナラティブ・キャリアカウンセリングは、キャリアカウンセラーにもよく知られるようになっています。

さて、宗方先生によれば、社会構築主義(Social constructionism)と社会構成主義(Construtivism)の訳語が混乱ているので、要注意とのこと。たとえば、渡辺三枝子著「新版 キャリアの心理学」では「マーク・サビカス:キャリア構築理論」とされているそうですが、「キャリア構成理論」と訳すほうが正確ではないかとのことです。

社会構築主義(Social constructionism)…人々の知識や意味づけは、社会的な影響を強く受けて、歴史的・文化的に構成されると考える。
社会構成主義(Construtivism)・・・人は認知プロセスをとおして経験世界を知的に構成すると考える・・・・キャリアカウンセリングはこちら。

◆提案2:ものの見方を変えて、Happyな現実をクリエイトしよう!

出来事を選ぶことはできなくても、出来事への対処は選ぶことができる

構成主義的心理療法(Construtivist Therapy)は、クライエントとセラピストが共同して「意味の創造、意味の再構成」をめざすセラピーです。Hoffman(1997)によれば、「クライエントの弱さ、限界よりも、彼らの活力を引き出す強さと資源により焦点をあてる」「人間は、自分自身の現実をユニークな工夫をもって創り出す存在なのだという楽観的な見方」に基づいています。

宗方先生の前半のお話のエッセンスは、ものの見方を変えれば、私たちはいくらでも自分にとってHappyな現実をクリエイトできるということでした。

◆提案3:ポジティブ心理学の楽観性、未来志向を取り入れよう!

先生は構成主義的心理療法の楽観性、未来志向が「ポジティブ心理学」に通じるというので、今回の中部キャリアカウンセリング研究大会のテーマとして両者を並列されました。そこで、ポジティブ心理学についても、少し紹介してみます。

ポジティブ心理学は人間がもっている前向きな姿勢に注目し、心身ともに健康になることを目指す心理学です。1998年にAPA(米国心理学会)の会長であったM.セリグマンは、それまでの病理モデルに基づく心理学は「人間の問題点や障害に注目しすぎていた」として「これからは人間のすぐれた面やよい部分にもっと焦点をあてて、健康な人々の満たされた人生について研修すべき」と主張しました。

私は、キャリアカウンセリングとはクライエントが働くことをとおして、より健康な人生を実現できるよう支援するカウンセリングであると考えており、ポジティブ心理学の視点はキャリアカウンセリングの実践において基軸になるものと思い、支持しています。

◆提案4:ポジティブイリュージョンを描いて、幻想を現実にしよう!

宗方先生が紹介されたポジティブ心理学の主要な研究テーマの中に、ポジティブな要因としての「ポジティブイリュージョン」があります。

ポジティブイリュージョン(positive illusion)…「精神的に健康な人は、自尊心を高め、個人的な有能性に関する信念を維持し、将来に関する楽観的な視点を促進させるように現実をゆがめて捉える能力を有する」

楽観的な見方で現実をゆがめて捉えると、幻想が現実にもなるという現実を、私はこれまでの人生で多々、経験してきました。26歳の私は「会社を設立し自分にとって意味のある仕事だけを選んで行う」という幻想を描き、41歳で現実にしました。社会に貢献したいという幻想がNPOという現実を作り、劇団を設立するという幻想もたった2年で現実になりました。今にして思えば、それらは楽観的な見方にほかならず、資源不足という現実をゆがめて捉えていたと言わざるをえません。

「将来に関する楽観的な視点を促進させるように現実をゆがめて捉える能力」のトレーニングメソッドを考えてみる意義がありそうです。

オプティミストはなぜ成功するか (講談社文庫)

世界でひとつだけの幸せ―ポジティブ心理学が教えてくれる満ち足りた人生

ポジティブ心理学―21世紀の心理学の可能性

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悠木 そのま on 2月 2nd, 2009

imgp21271「りっちゃん」は20年来の友人です。当時のメンターの紹介で1980年代半ばに初めてお目にかかり、夕食などをご一緒するくらいのお付き合いでしたが、1991年の父のお通夜にもかけつけてくれました。

彼女の職業は歌手。1970年にデヴューして、『愛のきずな』で日本レコード大賞新人賞など数々の賞を受賞しました。足がきれいで、素晴らしい水着姿に魅了された男性も多かったと思います。彼女と出会ったのは『今夜も離さない』がヒットした頃、リサイタルやディナーショーのギャラの金額を聞いて驚いたことをなつかしく思い出します。

そのりっちゃんが長島スパーランドに来場するというので、久しぶりに応援に出かけました。自宅から伊勢湾岸道で約30分、スパーランド内の「湯浴みの島」に入ると、人人人。。。舞台前はおろか、後ろの座卓まで満席です。しかたなく通路に座り込んで、出番を待っていましたら、親切なご夫婦がお席を分けてくださいました。

そして開演。知り合った頃より、うんとふくよかになりましたがキレイ! とても×歳には見えません。ステージから降りて、客席を回るりっちゃん。『思い出まくら』をしっとりと歌う彼女に握手を求めたら、りっちゃんは「(絶句)」、歌詞がとんでしまいました。

昨年11月に知人の店で会って、「2月の長島のステージには来てね」と誘ってくれたのはりっちゃんですよ。まさか…と思っていたのですね。お客さまと音声さん、照明さんにふたりでお詫びをして、ステージを再開しました。こういう素人さん臭い、飾らないところが彼女のキャラであり、人がらそのものです。

「愛のきずな」「今夜は離さない」「函館山から」を経て、エンディングは中島みゆきさんの「ヘッドライト テールライト」。歌手生活40周年をふりかえり、歌い続けたいという想いをこめて、この歌を歌っているというりっちゃん。想いのこもった歌声に本当に感動しました。

日々、TVやメディアの水面を次々と現れては通り過ぎていく、たくさんの歌手たち。わたしたちは通り過ぎた歌手たちをめったに思い出すこともなく、通り過ぎた彼、彼女の多くは歌手という職業を退職しているに違いありません。

りっちゃんはいま、メディアの水面にあまり登場しませんが、相変わらず歌手という職業を愛し、歌手というキャリアを粛々と積み続けています。『ヘッドライト テールライト』を聴きながら、彼女の清々しい生き方に心から感動したのでした。

昨年40周年を迎えたりっちゃん、50周年、60周年に向けていつまでも美声を磨き続けてね。

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5 癒し形
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安倍里葎子全曲集~デビュー40周年~

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チーム医療さん主催「セミナーファシリテーション実践研修」2日間コースが 終了しました。 http://www.iryo.co.jp/q1114.html

ファシリテーション研修の講師をする機会は多いものの、セミナーのファシリテーションというコンセプトを公開セミナーで実施するのは、これが初めて。
どのような方がどのような目的でいらっしゃるのか…。そこで、どのようなことが起こるのか。楽しみとどきどきが半分くらいづつ。

予想どおり、パワフルなメンバーにめぐまれ、とても意味深い時間が過ぎました。パワフルということは、グループの相互作用が働きやすく、いろいろなことが起こりやすいということ。本当に、いろいろなことが起きました。

主催者であるチーム医療さんから、次のようなメッセージをいただきました。

「セミナーファシリテーション実践研修の2日目は、このようなご参加者の体験や事例を使って、グループごとにレクチュア、演習の手順説明、ファシリテーションの練習をしました。そして、終了後に全員でフィードバックの時間を持ったのです」
「練習する側の人にも、それを観察する人にも、実際にやってみることが一番よい方法だと改めて実感できた2日間のセミナーでした」

今すぐできる! ファシリテーション (PHPビジネス新書)

ファシリテーション入門 (日経文庫)

ファシリテーション・グラフィック―議論を「見える化」する技法 (ファシリテーション・スキルズ)

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悠木 そのま on 5月 17th, 2008

現地5月16日、加州ナパ・ヨーントビルの自宅で、ローバート・モンダイヴィ翁が亡くなられました。享年94歳とのことです。

最高のワインをめざして―ロバート・モンダヴィ自伝 (ハヤカワ・ワインブック)

ナパワインとナパの発展に貢献され、ワインに捧げた人生に敬意を表し、心からの冥福をお祈りしたいと思います。ご長男マイケル・モンダヴィさんはじめ一族の皆様にも心からお悔やみを申し上げます。

98年にマイケルさんを取材したご縁で、ロバート・モンダイヴィ・ファンクラブ・ジャパンを結成しました。「夢の王国」という記事でした。

翁とは、つい にお目にかかることはかないませんでしたが、90歳のお誕生日にはファンクラブから地元名古屋の安藤七宝店の小物入れを差し上げ、喜んでいただきました。

翁は1913年、ミネソタ州に生まれました。両親はイタリアからの移民でした。1936年にスタンフォード大を卒業、1861年の禁酒法以前に創業したチャールズ・クリュッグ・ワイナリーを買い取り、1966年にロバート・モンダヴィ・ワイナリーを建造しました。

フランスの醸造技術を取り入れ、世界一のワインをめざして品質を追及し続けました。ボルドー1級のシャトー・ムートン・ロスチルドとのジョイントによる「オーパス・ワン」、トスカーナのフレスコバルディ家とのジョイントによる「ルーチェ・デラ・ヴィッテ」も造りあげました。

ナパワインの発展のために自社のノウハウを惜しみなく伝えた翁のワイナリーを、人々はモンダヴィ学校と呼んだと言います。

また、翁はナパワイン業界の相互発展を願い、ワイン大使として世界を回りました。さらに、ワインと食のミュージアム『コピア』の開設に尽力したことも知られています。

93年に株式上場を果たしますが、経営方針をめぐる社内の対立から、2004年には飲料企業のコンステレーション・ブランズに売却されるにいたります。

現在、ファミリーの手を離れたロバート・モンダヴィ・ワイナリーではありますが、私が愛するロバート・モンダヴィ・ワイナリーは翁が築きあげた「夢の王国」にほかなりません。私は翁をロールモデルにしながら、私なりの「夢 の王国」を築き、社会にも貢献していきたいと願っています。

ロバートさん、あなたは亡き後も私の偉大なロールモデルです。これからは遠い空から、私の往く道をどうぞ照らし てください。

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